●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.109 ●▲■
        発行日:2008年 1月 8日(火)
■お酒・アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 ------------------< 目 次 >------------------
     
     ●▲■ ミラノの日本食と日本酒事情 ●▲■
      <日本酒の輸出先順位12位の国より>
デパートにスシ、「サケはあれども種類なし」、アルマーニNobu、
「3つのお尻のサケ壜」、ステータス?、おまけ:チンクエチェント

ご紹介情報●1▲「サケウォッチングinミラノ 2007-2008」
ご紹介情報●2▲蒸米エアシューターが過負荷で止まったときの「安全装置」
ご紹介情報●3▲世界のサケウォッチング、バックナンバー

                         (text = Sienna K.
Emiri)

●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■

 

ミラノから2008年のチャーオ、シーナです。

昨年「パリの日本酒事情」を書いて以来、
ロンドン、NY、北京、バルセロナなど、世界のサケ事情が紹介されたので、
ここは我がミラノもご紹介せねばなりませぬ。

 

「ノンチソーノ リストランティ フランチェージィ イニターリア
(イタリアに、フランス料理の店など、ないのだ!)」
と申しますが、誇張でなく真実。

けだし名言ですね。
「イタリア料理こそ最高」と信じて疑わないのが、イタリア人気質です。

しかし、そんなイタリア人も日本料理には興味津々のようで、
「Ristorante Giapponese(リストランテ・ジャッポネーゼ)」は
現在ミラノに50軒以上はあるし、さらに増殖中です。
(イタリア語ではアルファベットのJはほとんど使わない。
ジャパンやジャマイカはJでなくGで始めます。)

昨年暮れから今年にかけて、実際に食べに行った何軒かのお店を、
ダイジェストで紹介するとこんな感じです。

 

●▲■写真@ 日本食ブームはここまで、の事例。リナシャンテ(ミラノ随一の
デパート。ツーリストはもちろん、ミラネーゼもご用達)の最上階に回転すし
「My Sushi」が出現して、ミラノもようやくロンドン、パリ並みになりました。
(ロンドン、パリの主要デパートには数年前から回転すしか寿司カウンターがあ
る) 数銘柄の日本酒のほか、エチケットに「寿司向き」(!)と大書した白ワ
インもおいてあります。

●▲■写真A しかし!日本食は人気でも、サケ人気は低調。場所は移ってこれ
はお寿司の美味しい日本人経営のある店。メニューには「サッポロ」、「アサ
ヒ」、「キリン」とビールは3種もあるのに、サケは「日本酒」と書いてあるだ
け、銘柄表示なし。因みにこのお店は、お燗も冷やロックも「菊正宗」。正統的
カラクチで、旨いです。けれど、いろいろ他の銘柄も試したいのが人情ですよ
ね! 残念なことに、このように「サケはあれども種類なし」の日本レストラン
は結構多い。なお、サケの種類はない日本食レストランでも、ワインの種類は必
ずある、イタリアですねぇ。

●▲■写真B 次はアルマーニ・メガストアの中にあるNobu(ノブ)の酒メ
ニュー。ご存知のとおりNY店もロンドン店も、Nobuのサケは新潟の「北雪」の
み。でも13種(!)もあるので選ぶ楽しみは満たされます。なかでも「濁り酒」
は人気。竹筒に入って出てくるのですが、150mlで10〜40ユーロ。(日本の友人
は1ユーロ=165円−実際のレート−で換算して、高いと言いますが、なにしろ
Nobuなんだし、地元感覚ではコンナモン。感覚レートは1ユーロ=100〜120円く
らい) アルマーニショップには日本人が大勢いますが、写真のとおり、アル
マーニNobuには日本人客はほとんどいません。ほぼイタリア人のみで、ランチ、
ディナーともいつも満員です。なお、ご存知かと思いますがNobuの料理はフュー
ジョン系ジャパニーズ。(東京銀座に去年オープンしたアルマーニタワーに行き
ましたが、レストランはイタリアン。こちらは日本人で一杯でした。ヴァイス
ヴァーサ、というべきでしょうか。)

●▲■写真C 一方、多くはないけどサケに力を入れているお店もあって、こん
なマニアックなものも! 「麒麟山・純米大吟醸320ml」。裏にはイタリア語で
わかりやすいサケの解説。1本40ユーロだけれど、十分価値ある味わい。「ナス
の煮物」や「冷奴」をつまみながらこのおサケを頂くと、ウ〜ン幸せ、絶品でし
た。「淡麗辛口」はクチーナ・イタリアーナ(イタリア料理)にも合いそう。そ
れに、「3つのお尻の壜」は、カタチも色もベニーッシモ!イタリアン・デザイ
ンかしらと思ったら、な、なんと!きた産業がこの壜を供給と聞きました、マン
マミーア!です!

●▲■写真D ミラノにおける日本レストランの特徴は、上品な家族連れやジャ
ケット姿の紳士が目立つこと。子連れも多いが、例外なく上流家庭のお子さん、
という感じ。昼時はビジネスランチに使うスーツ姿のビジネスマンも多い。ミラ
ネーゼにとって、リストランテ・ジャッポネーゼはある種のステータス?

 

以上の写真を資料にしたものを、アーカイブに追加してもらいました。

●▲■ ご紹介情報その1:アーカイブ資料 ●▲■
「ミラノ日本食と日本酒事情@2007-2008」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_Milano.pdf

なお、オマケで、ミラノを走り回る「チンクエチェント」の写真も入ってます。
「酒うつわ研究」で書いたfiat500がみなさんから好評でしたので。

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

ミラノ中央駅から徒歩10分圏内に、日本レストランが数軒あります。
以前の住まいが中央駅近くのアパルトマンだったので、随分通いました。

個人的観察によれば、ミラノ在住日本人のご用達は、
「羆(ひぐま)」、「友よし」、「大阪」の3店。
というか、贔屓(ひいき)が3派に分かれる、という感じ。
(スカラ座近くにあったサントリーさんのお店はなくなったので。)

10年ほど前は、日本レストランは必ず日本人経営だったのに、
今では日本人経営でないお店も結構多い。
それに、日本レストランには必ず日本人客がいたものでしたが、
いまは日本人客が一人もいないお店もある。

しかも今や、日本人経営でなく日本人客が見当たらないお店の中にこそ、
とても流行っている日本レストランがある。

日本レストランは急速にミラノに溶け込んできた感じです。

 

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 

以上、ミラノの最新の日本フード・日本酒事情でした。

日本フードのテンションは随分高くなっていますが、
ロンドン・NY・LAと比べると、日本酒の浸透度が低いと思います。

昨年は、ヴィニイタリ(イタリア最大のワイン展示会)や、
ミラノサローネ(世界的な家具見本市)などの大イベントに、
日本酒のミッションやメーカーの方が来てPRされていましたが、
日本酒造組合のウェブサイトで「日本酒の輸出先順位(2006年)」
http://www.japansake.or.jp/sake/data/seat_07.html
を見るとイタリアは、オランダと同率12位と、まだまだ低い。

ただ、「ジャパニーズフード=スシ一辺倒」が多い中、
ミラノは、天ぷら、刺身、丼もの、麺類などスシ以外の普及度が、
ほかの国に比べて結構高いように感じます。
味噌スープ、ケルプ(昆布のこと)を食べている人は多いし、
妙齢のお兄さんが一人で、関西風キツネうどんをすすっていたりする。

ミラネーゼ(ミラノ人)気質ならでは、かもしれませんが、
結構、「ディープ」な日本フードが受け入れられています。
(他地域のイタリア人と違ってミラノでは働くことが生きがい、気質も違いま
す)

世界中で日本食ブームとはいえ、スシ、串カツなどが中心。
おでん、湯豆腐、いろいろな鍋物、居酒屋フード各種、
また、お好み焼き、焼きそば、などなど、
日本フードには「よりディープな領域」が残されていますね。
そんな領域を、ミラネーゼは案外受け入れるのでは、と思います。

「ディープ領域・ジャパニーズフード」こそ、サケがよりマッチすると思うので
すが、
ミラネーゼには案外、「サケ・ポテンシャル」があるのかもしれません。

                         (text = Sienna K.
Emiri)

●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■

さて、当社商品や情報のご紹介です。

 

●▲■ ご紹介情報その2:ROOTSディビジョン ●▲■

蒸米エアシューターが過負荷で止まったときの「安全装置」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/brewing/airshooter.html

蒸米エアシューターが過負荷で止まり、
詰まった蒸米を取り除いたときに再始動したモーターに、
手指を巻き込まれて怪我をする事故は、
昨年も、全国のお蔵で2件あったそう。

カタログ2ページ目の左下に小さくしか掲載していませんが、
「過負荷で止まったモーターの電源を自動的に遮断する安全装置」
を製作しています。

竹内(澤田)式エアシューターはもちろん、
その他のエアシューターにも簡単に取り付け可能。ご照会ください。

また、竹内(澤田)式エアシューターについては、
オーバーホールや中古品販売も行っています。

 

●▲■ ご紹介情報その3:アーカイブ資料 ●▲■
世界のサケウォッチング、バックナンバーもお楽しみください。

パリ
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_Paris.pdf
ロンドン
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_London.pdf
北京(焼酎)
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Shochu_in_Beijing_2007.pdf
台湾(地ビールも)
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Taiwan_2006.pdf
バルセロナ
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_in_Barcelona_2007.pdf

 

__________________________

●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」

http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
__________________________

●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■ ●▲■

紹介商品に関するお問い合わせは、営業部まで。
西日本担当:大阪営業部
tel.06-6731-0251 mailto:osaka@kitasangyo.com
東日本担当:東京営業部
tel.03-3851-5191 mailto:tokyo@kitasangyo.com

__________________________

●本メールがうまく表示されない場合  ●登録内容の変更や、
配信停止希望の場合  ●メルマガに関するご意見・ご要望など、
は、メールアドレス:mailto:info@kitasangyo.com まで 。
__________________________

このメルマガは、「ご登録いただいたお客様」、
及び「当社営業担当で登録させていただいたお客様」に、
お届けするサービスです。
ご要望があってもお届けできない場合がございます。

発信専用アドレスから送付しております。このアドレスに返信
いただきましても回答できませんので、予めご了承ください。

__________________________

記載された記事を許可なく転送・複製・転載することを禁じます。
Copyright 2002-2008. Kita Sangyo Co., Ltd. All rights reserved.
きた産業株式会社 ニューズレター担当:企画・開発グループ

__________________________