●▲■ 東日本大震災復興支援の取り組み ●▲■

   きた産業は、2011年4月〜8月の5ヶ月間に販売する
  王冠・キャップ※、100個につき1円(=1個につき1銭)を
      東日本大震災の義援金として寄付します。

  昨年実績から推定すると義援金は100万円程度になります。

 

当社は会社規模も小さく、一般消費者向け製品の販売でもないので、
    このようなスタイルはそぐわないかもしれません。

 しかし「日々の製造・販売活動が支援につながる」という意識を
    社員が共有し、持続するため、このやり方としました。
       より多くキャップのご用命いただき、
         義援金を増やすよう努めます。

        ※対象の王冠・キャップ
    当社が製造し販売するPPキャップ、冠頭、替栓、
       広口キャップ、ねじキャップなど。

 

 

 

 

●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.153 ●▲■
     発行日:2011年 4月14日(木)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

ウイスキーの話の続き
●▲■Whisky、Whiskey、ウイスキー、ウヰスキー、ウ井スキー
●▲■日本とウイスキーの縁のはじまりは明治?江戸?
●▲■「生物多様性」、「酒類多様性(サケ・ダイバーシティ)」

                  (text = 喜多常夫)

ご紹介情報●1▲商品アピール度アップ:「K2ガラスびんカタログ」
ご紹介情報●2▲アルミ2重構造の「スマートスクリュー」キャップ
ご紹介情報●3▲輸出に「スプリットなしのPPキャップ」

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前回は「サケ&日本ウイスキーin Paris」のウイスキー編でした。
ウイスキーの話を続けます。

 

●▲■Whisky、Whiskey、ウイスキー、ウヰスキー、ウ井スキー

ウイスキーには、英語表記で
WhiskyとWhiskeyの2種あるのは良く知られるところ。

Whiskyは英国(スコッチウイスキー)、
Whiskeyはアイルランド(アイリッシュウイスキー)。

そして、
ジャパニーズ(日本)はWhisky、
バーボン(アメリカ)はWhiskey。

日本語表記でも、
サントリーは「ウイスキー」、ニッカは「ウヰスキー」、
という違いがあるのにお気づきの方も多いでしょう。

ニッカさんの正式社名は「ニッカウヰスキー株式会社」。

  前身の「大日本果汁株式会社」から社名変更するとき、
   竹鶴政孝は「ニッカウ井スキー株式会社」にしたかった。
   しかしカタカナ漢字混じりが受け付けてもらえず、
   「井」の代わりに「ヰ」を採用した。

  余市工場には「ニッカウ井スキー株式会社」という表記が今も残る。
   竹鶴は、ウイスキーの原点である水にこだわって
   井戸の「井」にしたかったのではないか。

というのをどこかで読んだことがあります。
(本稿を書くにあたって、書架をひっくり返してさがしたのですが、
出典を見つけられませんでした。すいません。)

一方、そもそもサントリーさん(前身の寿屋)のほうが昔から、
井戸の「井」の「ウ井スキー」派で、
「サントリー百年誌」の写真を眺めると、

  明治の「ヘルメスウ井スキー」
   大正の「トリスウ井スキー」
   昭和の「サントリーウ井スキー白札」(国産初の本格ウイスキー)

と、すべてウ井スキー。

竹鶴より鳥居信治郎が「井」にこだわっていた、
あるいは、そもそも
西洋から伝来した時から「ウ井スキー」と表記されていた、
ということかもしれません。

 

サントリーは戦後の1950年ころまでは
ラベルも広告文もすべて「ウ井スキー」をつかっていました。
その後、ウヰスキーでなく、ウイスキーに変更したようですが、
それはニッカが
1952年の社名変更で「ウヰスキー」を採用したからかもしれません。

 

なお、サントリーさんは1920年に
壜詰めウイスキーハイボール、「ウヰスタン」を出していますが、
これは「ウ井スタン」でなく「ウヰスタン」になっていました。
(たぶん「ウイスキー炭酸」を短くしたもの。
今もレトロで通じそうな粋なネーミングだし、
ハイボールブームの今思えば、誠に先駆けの商品)

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「ヰ」の字源は「井」。

漢字の「井」のカタカナ表記は「ヰ」と認識されていました。
今でも、農器具の井関農機さんが、
「ヰセキ」をつかっていますね。
(上場会社では他に、ガスの岩谷産業さんも
「マルヰ」(昔の屋号?)を
各地の関連会社の社名で使われていますが、岩とヰの関係は不明)

戦後、簡素化されましたが、
「わいうえお」「ワイウエオ」は、かつて
「わゐうゑお」「ワヰウヱオ」だった。

当時は発音も違って、Wa、Wi、Wu、We、Wo、
すなわち、ヰ…ウィ、ヱ…ウェ、と読んでいたそうなので、
発音の面からもヰがウィスキーに近い、と言えます。

 

 

●▲■日本とウイスキーの縁のはじまりは明治?江戸?

「ウ井スキー」「ウイスキー」「ウヰスキー」
のエピソード一つとっても、
日本のウイスキー造りの歴史の長さを感じます。
文字表記が変遷するくらい長い。

前回メルマガで、
「竹鶴政孝がスコットランドでウイスキーを勉強したのが、
1918〜1920年」と書きましたが、
高峰譲吉が、ウイスキー造りに、
モルトでなく日本の麹を使う米国特許を出願したのが19世紀末。
渡米して特許に基づく新工場をつくったのは1890年代。

高峰が改良特許を出せたということは、
竹鶴の渡英より随分前、すでに、
ウイスキー造りのプロセスが日本で知られていたことになります。

日本におけるウイスキーの歴史は、少なくとも
19、20、21世紀の3世紀にまたがると言えます。

(注)
   竹鶴政孝:寿屋(現サントリー)山崎蒸溜所初代工場長、
    ニッカウヰスキー創業者。「日本のウイスキーの父」。
   高峰譲吉: アドレナリンの結晶化に成功した科学者。
    タカジアスターゼ(消化薬)の発見者で、三共の初代社長。
   なお、二人とも国際結婚で、奥さんは白人女性です。
(余談)
   余談ながら、現在、日本人と白人の国際結婚は
   圧倒的に「日本女性+白人男性」が多くて、
   「日本男性+白人女性」はとても少ないそう。
   かつての日本男児パワーが今では衰えたということか。。。

 

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土屋守さんの「スコッチ三昧」(新潮)によれば
いずれも確証のない説としながら、次の記載があります。

  日本に最初に入ったウイスキーは
   遣欧米使節団(団長は岩倉具視)が明治初期に持ち帰った
   「オールドパー」だった!?

  ペリーが最初の寄港地の琉球でスコッチを振る舞った。
   したがってウイスキーを飲んだ初めての日本人は
   琉球政府の役人だった!?

  いや、
   日本で最初にウイスキーを飲んだのは徳川家康で、
   三浦按人が持ち帰ったものだった!?

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さらに、「坂口謹一郎酒学集成」(岩波)の中に、
「日本でもウイスキーがあった」という話があります。

終戦後、天草出身の銀座の料亭の女中さんに聞いた話として:

  お祖母さんが麦芽で糖化する酒を造っていたそうだ。
   順法のため僅かの麹も使うが
   ほとんどウイスキーの造り方である。

  大黒柱の穴にマリア像があったことからして、
   江戸時代のバテレンの遺法ででもあろう。

この話は当時注目され、ラジオの再放送まであったそうです。

日本とウイスキーの縁は、
江戸時代にさかのぼるのかもしれません。

 

 

●▲■「生物多様性」、「酒類多様性(サケ・ダイバーシティ)」

前回メルマガで
フランス向け日本ウイスキー輸出は、
清酒輸出の1.1倍!
焼酎輸出の実に22.7倍!!
であることを書きました。

「ジャパニーズウイスキー」と言うジャンルが、
フランス、英国、ロシア、台湾、中国など
世界市場で認められつつあると。

一方国内を見ると、
2010年の日本のウイスキーの移出数量約8万Klは
(ハイボールブームで対前年約20%増でしたが)
ロングレンジで見ると
ピーク時の1980年代の35万Klに比べて激減状態。

清酒が「ピーク時の1/3」というのはよく話題になるところですが、
ウイスキーは「ピーク時の1/4以下」。

この間、ジャパニーズウイスキーを維持してこられた各社には
一日本人として感謝するものです。

 

それにしても日本に、
サントリー、ニッカ・アサヒ、メルシャン・キリン、タカラなど、
複数のウイスキーブランド(ウイスキーに情熱を持つ複数の企業)
があって良かったなあ、と思います。

グローバリゼーションの波で、
酒類企業は統合され、実質的な銘柄も減る傾向があるけれど、
これ以上は減らないでほしい。

いくら素晴らしい製品でも1社だけでは、
マニアを引き付けるジャンルになりえない、
世界市場で「ジャパニーズウイスキー」というジャンルが存在するためには、
複数のブランドが必要だと思います。

大手ばかりでなく、
ウイスキー蒸留を再開される本坊酒造さんや、
21世紀のブランド、イチローズモルト(ベンチャーウイスキー)などに、
今後、大いに期待するものです。

 

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最近、「生物多様性」という言葉が良く取り上げられます。

「生物多様性(biological diversity)」と同じような意味合いで
「酒類多様性(仮にサケ・ダイバーシティと名付けましょう)」
も維持されねばなりません。

ウイスキーも、
そして、清酒、焼酎、泡盛も、
「たくさんの銘柄=ダイバーシティ」があってこそ、
「楽しみ」や「文化」が生まれ、
生物と同じく「進化」するものだと思います。

世界各国が締結している 
「生物多様性条約」の前文を抜粋すると:

  生物の多様性が有する
   生態学的、遺伝的、社会的、経済的、
   科学的、、、(以下たくさん続く)価値を意識し、
   (大幅中略)
   将来の世代のため生物多様性を保全し
   持続可能であるように利用することを決意して

とあります。

条文の中の「生物の多様性」という文言を、
「酒類の多様性」に置き換えても、
十分意味が通じると思います。

                   (text = 喜多常夫)

 

(追記)
東北・太平洋沖地震、津波による被災で
復活が危ぶまれる蔵元もあると思います。
伝統を守る意味からも、サケ・ダイバーシティ維持の意味からも、
心から、復活を願うものです。

日本酒造組合中央会では、
被災地の蔵元への義援金を募っておられます。
http://www.japansake.or.jp/

トップページ下にリンクがあります。

 

 

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さて、商品の紹介です。

 

●▲■ ご紹介情報 その1:K2ディビジョン ●▲■

商品アピール度アップ:「K2ガラスびんカタログ」(全20ページ)
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/package/K2glassbottle_ed1009.pdf

「ガラスびんアワード2010」
http://www.glassbottle.org/quality/award/2010/final.html
で、オリバーソース様の「15年仕込みクライマックスソースセット」が
「デザイン優秀賞」に選ばれましたが、
このびんは当社の「キュート300」です。

この「キュート300」びんは
「K2ガラスびんカタログ」16ページに記載されています。

最終ページに書いている通り
16色ものカラフルな色もK2ガラスびんの特徴です。

 

 

 

●▲■ ご紹介情報 その2:KKディビジョン ●▲■

アルミ2重構造のスクリューキャップ「スマートスクリュー」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/smart_screw_ed02_2.pdf

ネジ山のないとてもスマートなデザイン。

●オールアルミでリサイクル容易、
●酒類業界で一番多く使われている30mmSTD口に適応、
●PPキャップと違って手指を怪我するリスクがない、
など、優れた特徴を持つキャップです。

 

 

●▲■ ご紹介情報 その3:KKディビジョン ●▲■

輸出に「スプリットなしのPPキャップ」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/roll_on_without_vertical_split.pdf

日本ではガラスびんのリサイクルを容易にするために
PPキャップに「バーティカル・スプリット」を入れて
キャップ裾部が壜口に残らないようになっています。

一方、海外の多くの国では酒類のキャップにスプリットがありません。
スプリットなしに慣れた海外の消費者には
日本のPPキャップが危ない印象を与えるケースもあるようです。

輸出仕様に、「スプリットなしのPPキャップ」をご検討ください。

 

 

 

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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」

http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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2006年4月の以来、きた産業のトピックスを写真で収録。
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