●▲■ 3.11東北・太平洋沖地震のお見舞い ●▲■

 東北・太平洋沖地震、津波で被災された皆様、
福島原発事故で被害を受けられている皆様には
心からお見舞い申し上げます。

 また、亡くなられた大勢の方々へ衷心より哀悼の意を表します。

 弊社の主要お取引先である清酒、ビール、洋酒などの酒類企業で、
被災地域に立地されるお得意先さまでは、
極めて甚大な被害、あるいは、壊滅的損害を受けられたところがあります。

 また、資材・商品仕入れ先でも
大きな被害を受けられたところがあります。

 今も余震が続き、インフラや物流が回復しない中で
復興に奮闘・尽力されている皆さまのことを思い、頭が下がる思いです。

 一方、復旧の目途を立てられない状況の方々、避難所で耐えておられる方々、
行方不明の家族をお持ちの方々のことを思い、心からお見舞い申し上げます。

 テレビで報道される被災地域の惨状や、原発の状況に鑑みると、
復興には長い年月がかかると思わざるを得ません。

 1995年の阪神大震災では、被災地の西宮に住む者として、混乱と悲しみと
その後の長期にわたる地元産業のダメージを体験した者ですが、
その当時、「明けない夜はない」という言葉に励まされました。

 1923年、死者・行方不明者10万5000人余りを出した関東大震災は
消し去ることのできない爪痕を残したものの、復興は遂げられています。 

 「元には戻らないもの」はあまりに多いと思いますが、
「新しく生み出されるもの」もあると思います。

 復興の努力は必ず実ると信じます。

     きた産業 代表取締役 喜多常夫 + 社員一同

 

 

●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.151 ●▲■
発行日:2011年 3月29日(火)
■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■

発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

 

?「サケ&日本ウイスキーin Paris」(その1)

●▲■「ISSe(いせ)」にて+「カリテプリ」
●▲■「パリにおけるサケ・キャップ3態」
●▲■「京子」にて+「SAKE BOOK de KIOKO」

               (text = 喜多常夫)

 

ご紹介情報●1▲「95周年+サケ王冠・銅板ミュージアムのポスター」
ご紹介情報●2▲ 新製品「スマート・スクリュー」
ご紹介情報●3▲ 輸出に「スプリットなしPPキャップ」のご提案

 

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少し旧聞に属しますが昨年末にパリに行った時の体験で、
今回は「サケ&日本ウイスキーin Paris」について書きます。

 

まずはサケ。

「海外サケ事情」を書くとき、
海外の日本レストランのサケ事情をご紹介するのが常ですが、
今回は「流通・販売」(清酒・焼酎の輸入元)について。

 

フランスでの清酒・焼酎輸入量ランキングの
2010年のトップ4社は、
関係者の話を総合すると、以下の順です。

 

  ■1位:「JFC」(卸専門)
■2位:「FOODEX」(卸専門)
■3位:「京子」(直販店+卸)
■4位:「ISSe」(直販店+卸)

(これら4社はどの会社も、清酒・焼酎だけでなく、
さまざまな日本食材をフランスに輸入されています。)

5位以下にも数社あるようですが、
上位4社でフランスへの清酒・焼酎輸入の9割以上のシェアのよう。

 

1位の「JFC」は酒類業界ではご存知の方が多いと思いますが、
キッコーマン傘下、全世界をまたにかける日本食品流通。
ヨーロッパ、アメリカで不動の最大手です。
昨年暮れに、シンガポールの同業の
ヤマカワトレーディングの株式取得の発表がありましたが、
アジアでも勢力を拡大しています。

 

2位の「FOODEX」はフランス系の大手日本食輸入卸で、
Tex-Mex(テキサスとメキシカン)食材にも強い。
(先日当社も出展していた同名の展示会があるが、関係ない)
2010年に宝酒造さんが株の80%を取得されたので、
酒類は、清酒にしろ、焼酎にしろ、梅酒にしろ、
当然、今後は宝ブランド中心になると思います。

 

3位の「京子」は、フランス名は「Societe KIOKO」。
吉川商事の子会社で、パリの日本食品販売店の老舗。
4位の「ISSe」は、正式名はWorkshop ISSe(ワークショップ・いせ)で、
開店からまだ10年たたないものの、パリで確固たる地盤を持つ。

 

「京子」と「ISSe」はどちらも、
オペラ座の近くで直販店を営業されているので、
パリ旅行をされた人なら、ご存知の方も多いのではないかと思います。

 

 

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以下のレポートは、
この写真資料を参照しながら読んでもらうとわかりやすいです。

 アーカイブ資料「サケ&日本ウイスキーin Paris」(3ページ)
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Sake_Wsky_Paris2010-11.pdf

 

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 ●▲■「ISSe(いせ)」にて

(ちょっと、リンカーン風に言えば?)
「フランス人店員の→フランス語による→フランス人客のための」
ジャパニーズ・サケの銘柄解説と対面販売、
というのは、
言うべくしてなかなか難しいことだと思います。

ISSeでは、そんなサケ販売がおこなわれていました。

このお店は2年前の「サケ・ウォッチングin Paris」でも
登場いただいたけれど、
そのころからの取り扱いブランド、
「黒龍」
「獺祭」
「九平次」
「真澄」
「南部美人」など

に加え、新しく
「大七」
「出羽桜」
「油長」(奈良)など

が加わっていました。

相変わらず、
日本でもそろえるのが容易ならざるラインナップを
日本からはるかに離れたパリの地で展開されているのに、
驚きます。

 

ISSeは、サケだけでなく、
他の日本食品についてもとてもこだわっていて、
たとえば醤油やお酢も、
選りすぐった銘柄を複数銘柄置いている。

醤油とお酢をいくつか試飲(!)させていただいたのですが、
日本から遠く離れたパリの地で、
日本の醤油やお酢のバリエーションの豊富さに、
気づかされるとは思いませんでした。

試飲したのは初体験の銘柄ばかりでしたが、
旨いし、銘柄毎に確かに明確な特徴ある。
日本でもこれだけのブランドをそろえている店、
あるいは、醤油や酢を「試飲させて」販売するお店、
というのは少ないと思います。

 

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 ●▲■「カリテプリ」

ISSeの来店客は、ほとんどフランス人とのこと。

扱うジャパン・ブランドは、サケといい、醤油やお酢といい、
ナショナルブランドの量産品とは異なり当然価格も相当高くなる。

フランス人は「カリテプリ」(=クオリティー&プライス)、
すなわち「価格に見合った価値」を重んじる国民性だといいますが、
そんなフランス人を納得させるクォリティーのあるものを
取りそろえている証左でしょう。

 

日本食品の情報発信にもずいぶん注力されています。
ISSeの応募で、日本の「ゆず醤油」(銘柄は「京蔵」)が
「SIAL」(パリで2年おきに行われる食品産業展示会)の、
「トレンド&イノベーション賞」を受賞したパネルも飾ってあった。

オペラ近くの本店のほか、
セーヌ川対岸のサンジェルマンにもお店ができていましたが、
いっそ日本支店を開いてもらいたい!くらい。

 

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 ●▲■「パリにおけるサケ・キャップ3態」

当方、キャップメーカー故、
ついお酒のキャップに目が行ってしまいます。

ISSeで
「パリにおけるサケ・キャップ3態」を撮らせていただきました。
(アーカイブ資料「サケ&日本ウイスキーin Paris」をご覧ください)
すべて720mlびんです。

 ●「大七・箕輪門」→「ロールオンねじ」
●「獺祭」→「一升びん王冠(冠頭・替栓)」
●「南部美人・梅酒」→「PPキャップ」

 

「ロールオンねじ」
開封時にアルミ切断面が出ないので安全。
見た目も美しい。

「一升びん王冠」の720mlびんは
日本でも増加傾向にありますが、
フランス人の目から見ても
「日本酒らしい」と映るのでしょう。

「PPキャップ」
フランスをはじめとするヨーロッパ諸国、それにアメリカでは、
酒類のPPキャップは開封後、「壜口にリングが残る」のが普通。

一方、日本のPPキャップは、
開封時に「スプリットが切れて壜口に金属のリングが残らない」タイプ。
ガラスのリサイクルにはいいのだけれど、
馴染みのないフランス人には切れたリング部分が、
なんだか危なそうに見えることもあるだろうと思います。

これからますます重要な海外向けのお酒について、
キャップについてもいろいろと改善検討の余地がるように感じました。

 

なお、キャップの写真に写っている
南部美人の梅酒をいただきましたが、
まことにさっぱりとして、かつ品格のある味わい。

原材料表示を見ると「清酒」と「梅」だけ。
砂糖を使わない梅酒というのは珍しいのではないでしょうか。

 

 

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●▲■「京子」にて

 

次は「京子(KIOKO)」を訪問。

「京子(KIOKO)」は、ISSeとは品ぞろえが異なり、
食品全般について、
ナショナルブランドを含め総合的に網羅する品ぞろえ。
店舗も広く、客も多い。

ツーリストもいるけれど、
レジには並ぶのはやはりフランス人が多い。
パリ在住日本人の利用も多いようで、
「BOOK OFF」(もパリにある)との、
共同ポイントカードもある。

 

清酒は、「日本名門酒会」のブランド
「白瀧」
「新政」
「浦霞」
「太平山」
「西の関」など

に加え、名門酒会ブランド以外の
「天狗舞」
「羅生門」
「諏訪泉」
「義左衛門」(三重)など

多くの地酒銘柄を販売。

店頭では、地酒銘柄を示すプレートに、
日本地図で蔵元の場所を示して、
地域性(テロワール?)をアピールされていました。

 

大手では「菊正宗」「日本盛」などもありましたが、
特に「月桂冠」には、
棚1段すべてを割りあてる力の入れよう。
日本で発売されたばかりの一升びん王冠の720mlびんも並んでいました。

「いいちこ」や「チョーヤ」はじめ
焼酎、梅酒も主なブランドがとりそろう。

もちろん日本ビールも置いてある。
(誠にうっかりしていて、キリン「一番搾り」が、
ロシア・カリーニングラード製から
ドイツ・ヴァイエンシュテファン製に切り替わっているかを
見忘れました。)

メルシャンのワイン、「甲州」もありました!
(パリ市内より、むしろワイン産地に近いローカルの
レストランの需要があるのだそう。)

 

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 ●▲■京子の「酒」ガイドブック

京子でお酒を買えば、「酒」のガイドブックをもらえます。

「SAKE BOOK de KIOKO」というタイトル。
40ページ、フランス語。

名門酒会以外も含めた約20銘柄の蔵元解説と、
利酒のやり方、
サケと健康、
米の磨き度合、
清酒の醸造工程、
清酒の歴史、
サケと料理、
サケカクテルなど、

サケ全般の解説がコンパクトに編集してあって、
写真を眺めるだけで楽しい。
サケの友になる冊子。

 

パリの空の下、セーヌが流れる。
そのセーヌにほど近いホテルの屋根裏部屋で、
京子の「酒」ガイドブックを眺めながら旨い日本酒を愛(め)でる、
の図は、
アーカイブ資料の2ページ目でご覧ください。

 

 

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量のあるアメリカや、
急成長の東南アジアと違って、
フランスのサケ販売は急激には伸びないし、
ショーチューはまだまだ認知度が低いようですが、

 「フランスは、
ジャパニーズ・サケ、
ジャパニーズ・ショーチュー、そして、
ジャパニーズ梅酒のブランドの価値を
グローバル市場で高めることができる大事なマーケット」

だと考えます。

これからも、着実に伸びて行ってほしいと思います。

 

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「日本ウイスキーin Paris」は、次号にて。

 

                 (text = 喜多常夫)

<acknowledgements>
ISSeの黒田社長様、KIOKOの藤本社長様に、
お話しをお聞かせいただいたきましたこと、
心より御礼申し上げます。

 

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さて、商品の紹介です。

 

●▲■ ご紹介情報 その1:KKディビジョン ●▲■

「95周年+サケ王冠・銅板ミュージアムのポスター」
http://www.kitasangyo.com/Archive/CM_Library/FOODEX2011_dohan.pdf

 

きた産業は1916年創業。
2011年で、95周年となります。
95周年ロゴと、古いサケ王冠の銅板を貼り合わせたポスターです。

北海道から沖縄まで、概ね県別に並べています。

一世紀近くご愛顧をいただいているお客さまも、
多くいらっしゃいます。
心から感謝とお礼申し上げます。

 

 

 

●▲■ ご紹介情報 その2:KKディビジョン ●▲■

新製品「スマート・スクリュー」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/smart_screw_ed02_2.pdf

 

アルミキャップでありながら、
キャップ側面にねじ山がない、とてもスマートなキャップ。

お酒で一番多く使われる、30mmSTD口規格に適応します。
少量生産には、
一定トルクで締め付ける「簡易卓上キャッパー」を準備。

 

 

●▲■ ご紹介情報 その3:KKディビジョン ●▲■

輸出に「スプリットなしPPキャップ」のご提案
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/closure/roll_on_without_vertical_split.pdf

 

メルマガ本文でも触れていますが、
フランスのほか、イギリス、ドイツ、
アメリカ、カナダ、ブラジルなどの国の
お酒のスクリューキャップ(PPキャップ)は
日本と違って「ヴァーティカル・スプリットのないもの」が主流。

現地標準に合わせた
清酒や焼酎の輸出にお勧めするキャップです。

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