●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.14 ●▲■ 
    発行日:2002年11月05日(火) 
 ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:喜多産業株式会社 http://www.kitasangyo.com
------------------< 目 次 >------------------
 <坂口謹一郎博士から端を発した話題、2題>
●▲■岩波の「世界の酒」第29刷 →関連ご紹介アイテム
●1▲「シャンパン(びん内二次醗酵)の製造について」
●▲■坂口謹一郎記念館 →関連の参考情報
●2▲「酒の温故知新、古き日本酒を愛(め)でる」
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この前、本屋さんで坂口謹一郎著「世界の酒」の
岩波新書を見つけて、私は少々驚きました。

驚いた理由を語る前に、
多くの読者は先刻ご承知とも思いますが、
老婆心で坂口博士のプロフィールをご紹介しておくと、、、

>>微生物学・醗酵学の世界的権威で、文化勲章受賞者。
>>東大の応用微生物研究所の創設者。
>>戦前から近代まで、ワイン、泡盛、清酒、焼酎、ビールの
>>各産業に深くかかわる。鳥居さん(サントリー)と、
>>川上善兵衛翁(交配でベリーAを開発した)を、
>>結びつけたエピソードは特に有名。
>>お酒に関する著述多数のほか、随筆家、歌人でもある。
>>1897年生-1994年没。2001年、同氏の故郷新潟に記念館開設。

冒頭に述べた岩波新書「世界の酒」は、戦争直後の1950年ころに、
世界中のお酒の研究所やメーカーを博士が訪問されたときの、
旅行記であり随想で、かつ学術的にも価値ある書物です。

坂口博士の著作は多くあり、私も何冊か読みましたが、
独特の「学術性と随筆性のミックス」が、魅力です。

で、なぜ驚いたかという理由は「坂口謹一郎酒学集成」全5巻の中に、
「「世界の酒」は1957年(昭和32年)発行から、
1986年まで版を重ねて28刷、30万部の売れ行きであったが、
現在は坂口先生の強いご意向で重版の刊行を止めている」
と書かれていたのを記憶していたから。

書店に並んだ岩波新書には「2002年6月、第29刷発行」とある。
してみると、最終の第28刷がでてから実に16年ぶりに、
先生没後の著作権者が再版を決意された、という事だろう。

故人の意向はどうなったの、とも思ったのですが、
一冊買い求めてあらためて読み返すと、確かにこれは名著である、
あえて再版し業界関係者に供する価値のある一冊、と感じました。

で、話は関連しながらも少々飛ぶのですが、、、
最近私が作ったプライベートの資料の中に、
「世界の酒」の挿入写真を使わせていただきました。
先生のファン、ということでご容赦いただきますよう。

●▲■ ご紹介アイテムその1:ROOTSディビジョン ●▲■ 
「シャンパン(壜内二次醗酵ワイン)の製造−1,2,3ページ」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/champagne_ppt1.html
最近ワイナリーのお客様から、「シャンパン設備を提案して」、
というご照会をいただくことがあるので、
当社の機械販売のプロモーションもかねて作成したものです。
第1ページに使っているトンネルの写真が、
坂口博士が50年前に撮られたシャンパン貯蔵庫です。

「シャンパン(壜内二次醗酵ワイン)の製造−4,5ページ」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/champagne_ppt2.html
4,5ページは、澱(おり)を凍らせる小型の機械と、
デゴルジュマンと補酒を行う小型機のご紹介です。

「シャンパン(壜内二次醗酵ワイン)の製造−6,7ページ」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/champagne_ppt3.html
6,7ページは、シャンパン独特のコルクとワイヤーについて。

「シャンパン(壜内二次醗酵ワイン)の製造−8,9ページ」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/champagne_ppt4.html
最後の8,9ページは、壜内二次醗酵は行いながらも、
動壜やデゴルジュマンなしで商品化する「トランスファー方式」。
日本では行われていないこの方法は、
是非、検討する価値のある手法だとおもいます。

壜内二次発酵のワインや清酒は、付加価値の高い
ニッチ商品です。製造技術や機械・資材については、
喜多産業にご照会ください。

なお、不勉強ゆえ誤謬などあるかもしれません。
以上の資料にお気づきの点などがあれば、
喜多(→ kita@kitasangyo.com)までご連絡ください。

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坂口謹一郎博士に関して、もう一題。
今年初めに新潟の坂口謹一郎記念館を訪問したときから、
一度試してみたい、と思っていたことの報告です。

●▲■ ご紹介アイテムその2:参考情報 ●▲■
(参考資料)「酒の温故知新、古き日本酒を愛(め)でる」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/Onkochishin.html

坂口謹一郎記念館では、沖縄の瑞泉酒造さんの、
「御酒(うさき)」という泡盛を販売されていましたが、
その理由は坂口博士が戦前に沖縄で採取された麹菌から、
60年の歳月を経て再現されたものである、とのことでした。

沖縄戦で、戦前まで伝わっていた沖縄伝統の黒麹は全滅。
ところが、坂口博士が採取し東大で保管していたものが、
先生の死後の1998年になって発見され、
それから復活させた泡盛、というのです。
麹菌の生命力と坂口先生の偉業に感動。

そのエピソードを知って、「御酒(うさき)」のほか、
同じく30年前の麹菌使用の清酒(白雪)や
木灰を添加する古い製法のお酒(赤酒、地酒)
を取り揃えて味わってみました、という資料です。

どの酒も、今のお酒と異なる、力強さと
ふくらみのある、旨口のお酒でした。
温故知新が、将来を切り開くヒントにならないか、
と感じました。
 
(text:喜多常夫 なお、写真のお酒のうちいくつかは
当社のキャップをご使用いただいています。ありがとうございます。)
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