●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.104 ●▲■
    発行日:2007年 9月29日(土)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ マンガと、「ワイン」・「お酒」・「醗酵学」

  ●■『神の雫』  パーカーポイントよりご利益あり?
   ■▲『夏子の酒』  マンガの影響力、アナドリガタシ
   ▲●『もやしもん』  S.セレベシエ、顔のオデキは家族が出来た跡

                         (text = Sienna Emiri)  
       
       
   <アーカイブ資料>
ご紹介情報●1▲「日本ワインのコルク栓のデザイン研究」
ご紹介情報●2▲「外国ワインのコルク栓のデザイン研究」
ご紹介情報●3▲「テクニカルコルクと合成コルク」

 

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ミラノからチャーオ♪ コメスター(元気)? シーナ・エミリです。

 

「『神の雫』で、韓国料理とのマリアージュに、と紹介されたワイン!」
この夏、日本に行ったとき都内有名ワインショップで見かけたポップ。
(銘柄は忘れましたがイタリアワイン)木箱売りなのに残り数本でした。

ネット販売ワインショップからのメールにもこんなのがありました。
「『神の雫』掲載。前回の入荷後、瞬く間に倉庫から消えた、
ル・オー・メドック・ド・ジスクール入荷!ずばり掲載ヴィンテージの2000年!」

いまや、パーカーポイントよりご利益がある『神の雫』?

皆さん、読まれたことがあります? マンガです〜。

 

   ●■『神の雫』  作=亜樹直、画=オキモト・シュウ

世界的ワイン評論家、神咲豊多香が残した時価20億円のワインコレクションは
遺言により、彼が選んだ12本のワイン(「十二使途」)と、
究極の1本である「神の雫」を言い当てたものが相続する。

その謎解きをめぐって、
ワイン素人ながら天性の感覚を持つ主人公の神咲雫と
天才的ワイン評論家の遠峰一青が対決、というストーリー。

ワインを一口飲むと、突然、シーンが変わる。
深い森の泉の上を飛び交う蝶のシーンになったり、
古代エジプトにワープして女王の死に対面したり。

そんな場面が5ページくらい続いて、そのあと、
涙を流して「このワインは永久(とわ)の別れ」、とか、
「このワインは団欒」、なんて、キメ言葉をのたまうのです。

ワインを極めるためにタクラマカン砂漠(!)をさまよう、
夜の遊園地を一人で借り切って(?)ワインを考える、
スパイシーな韓国料理とマッチするワイン(!)を探す、
など、ハッキリ言ってトッピョーシもない内容。

でも、それが結構面白いのです。

ハンパでないワイン知識とワイン経験に裏打ちされているのは
そこかしこから伝わってきますね。
ワイン愛好家ばかりでなく、アキバ(秋葉原)系にも人気のよう?です。

「神の雫」で紹介されたワインがよく売れるのも、
なんとなく、うなずけます。

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ヨーロッパではいま、日本のMANGA(マンガ)大流行で、
主要都市にはマンガ専門店や、マンガ・フィギュアのお店が必ずあります。

ここ、ミラノも例外ではなくて、フィギュアショップをのぞくと、
オタクっぽいオニイサン(もちろん、ミラネーゼ)がいたりします。
でも、フランスのマンガ流行度はもっとすごいらしい。

「出張でパリに行くときは必ずバスティーユに寄る」
という友達(ミラノ在住フランス人、ちょいオタク)がいます。
バスティーユにはマンガ屋さん、マンガカフェなどが沢山あるらしくて、
アキバっぽくなってきているらしい。

日本マンガ、オソルベシ、です。

日本独特の感性でワインをマンガにしてしまった「神の雫」。
そのフランス語版をだせば、
フランスワイン文化に一石を投じるのは間違えないのでは?!

ソムリエさんたちは、
「カシス、火打石、すみれ、、、」ではなく、
「泉を舞う蝶、女王の死、夜の遊園地、、、」なんて言いだすかも!?

 

   ●■『夏子の酒』  尾瀬あきら

80年代末から90年代に日本酒ブームを巻き起こしたマンガ。
随分古いですが、
「お酒とマンガ」を語るには欠かせないマスターピースです。

新潟の「月の露」という蔵元のお話。
幻の米「龍錦」でお酒をつくることを夢見ながら癌で早世した兄。
その遺志を継ぎ、
東京の広告代理店に勤めていた妹の夏子が、蔵に戻って酒つくりを始める。
さまざまな苦労を重ね、最後には見事な吟醸酒を作り上げる、
という、時々目頭が熱くなる、感動のストーリー。

吟醸酒ブームのきっかけを作った作品だと思います。
マンガの影響力、アナドリガタシ、です。

もし、「夏子の酒」が出版されていなかったら、、、
日本酒の状況は違っていたかもしれないとさえ思います。

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「夏子の酒」は、いまだ我が家の書架に鎮座しているのですが、
単行本で全12巻。

一方「神の雫」は、単行本第10巻にしてやっと第三の使徒探し、
(「十二使徒」のうちの3つめだから進捗25%)
という、トホホなテンポにはマイリマス。
「神の雫」を探し終わった頃には40巻以上になるのでは (-_-;)

 

   ●■『もやしもん』  石川雅之

サケやワイン、バーテンやソムリエのマンガは随分あるけれど、
醸造学や醗酵を取り上げたマンガは特異ではないでしょうか。

タイトルの「もやしもん」とは、お酒の種麹の通称、「もやし」から。

主人公であるもやし屋の息子、沢木直保が、
東京の「某」農大に入学して、
酒好き、ワイン好き、醗酵食品好きの樹(いつき)先生のもと、
同郷の酒屋の息子やむさくるしい先輩男子学生たち、
チアガール姿やボディコン姿(というよりボンデージ)の女子学生たちと、
酒造りや色々な醗酵食品に挑戦する、
かたわら、農大の特異な実態?も紹介、というストーリー。

なんといっても不思議なのは、
主人公の沢木が酵母や麹など菌を見る特殊能力をもっている、
というアリエナイ設定で、
様々な菌がとってもカワユく(!)描かれて、しかも、しゃべったりもします。

以下は、マンガからの引用した各種の菌のひとこと紹介。

 A.オリゼー「黄麹。よくしゃべる!?50℃前後で最も元気」
  S.セレベシエ「酵母。顔のオデキは家族が出来た跡」
  A.アセチ「結晶になると気が落ち着く」
  A.ニガー「黒麹。繁殖力がやたら強くて害菌扱いされることも」
  B.ロングム「農大版カルピスは学園祭で買えます」
  C.シネンシス「虫草菌。彼らだけが中国で冬虫夏草と呼ばれる」
  L.プランタルム「囲って愛してくれる玉の輿を探している」
  S.ラクチス「特攻隊気どり」
  6号酵母「性格は穏やかでほがらか」
  クラドスポリウム「クーラーに住んでスイッチオンを待ってます」
  ゲオトリクム「色白を気にしているが家でミルクを飲んでいるのが好き」

なかなか的を得ているのではないでしょうか。
なんだかわからないものもありますが。

人気のようで10月からはテレビ番組になるらしい。
けれど、奥が深すぎて?フランスでは流行らんでしょうねえ。。。

なお、
「舞台は東京農大、樹先生のモデルは小泉武夫先生、
ではありません!」
と、作者の石川さんのホームページに書いてありました。

日本の清酒・焼酎の蔵元には東京農大OBが多くて、
いまや一大勢力になっていると聞いています。
そのことも「もやしもん」流行と無関係ではないでしょう。 

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醗酵学さえ題材にしてしまう、
日本マンガのチャレンジはすごい、と思いました。

 

では、また (*^_^*)  アリヴェデルチ (^_-)/~

                          (Sienna K. Emiri)

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さて、情報紹介です。

メルマガ本文で『神の雫』のことを書いていたので、
今回は「ワインのコルク栓観察」をご紹介します。

近日発行の「酒うつわ研究」(弊社発行の情報発信誌)で、
使用するために撮影した<アーカイブ資料>です。

ご紹介情報●1▲「日本ワインのコルク栓のデザイン研究」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/cork_Japan.htm

ご紹介情報●2▲「外国ワインのコルク栓のデザイン研究」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/cork_foreign.htm

ご紹介情報●3▲「テクニカルコルクと合成コルク」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/synthetic_cork.htm

ご紹介情報●おまけ▲「ワインのキャップシールのデザイン研究」
http://www.kitasangyo.com/Archive/Data/wine_capsule.htm

天然コルク、1+1コルク、合成コルク(「ノマコルク」)、
ステルヴァンキャップ、ワイン用キャップシールなど、
ワイン栓のことなら、きた産業・営業部にご照会ください。

 

 

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●▲■バックナンバー閲覧可能!「メルマガ・クロニクル」

http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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