●▲■ きた産業 メルマガ・ニューズ vol.103 ●▲■
    発行日:2007年 8月27日(月)
  ■アルコール飲料産業のためのクロスオーバー情報■
発行:きた産業株式会社 http://www.kitasangyo.com

 

------------------< 目 次 >------------------

●▲■ 「年単位」の出来事
   <5年ぶり、吉野家の牛丼> <25年、献血>
   <17年と13年、セミと素数> <8年、柿の実のたとえ話>
   <20年、ワインのブドウ>   <5万年、DNA>

<(付)以前のメルマガの修正:ソメイヨシノ(桜)にはサクランボができる>

ご紹介アイテム●1▲ 缶のテスト巻き締めのための「ハンドシーマー」
ご紹介アイテム●2▲ 「液体窒素滴下装置の応用事例」
                            (text = 喜多常夫)

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●▲ <5年ぶり、吉野家の牛丼>

卑近な話で恐縮だが、先週、吉野家の牛丼をたべた。
5年ぶりくらいか。 少々こわごわ、だった。

アメリカでBSE(狂牛病)が発覚して牛肉輸入禁止になったのは2003年末だが、
最後に食べたのはそれより随分以前だったと思う。

昼過ぎに、つくばエクスプレスの、とある駅に着いたのだが、
開発路線の常で駅前はガランとして食堂は見当たらず、
駅中にある、吉野家、ラーメン屋、うどん屋、パン屋の4択だった。

37℃の猛暑だったから、消去法で吉野屋となったわけ。
豚丼か牛丼か迷ったが、もうBSEも大丈夫か、と牛丼を選択した次第。

記憶の中の味と少し違うように思ったが、美味しかった。
で、今回は、これから連想したエピソードを書くことにする。

 

●▲ <25年、献血>

2005年6月から、次の条件にあてはまる人は献血ができない。
  ・1980年から1996年の間に1日以上イギリスに滞在
  ・1997年から2004年の間に通算6カ月以上イギリスに滞在

2004年に死亡した日本人初の変異型クロイツフェルトヤコブ病患者は、
イギリス滞在時に牛肉を食べたから罹患した疑い故の措置だそう。
彼は、1990年に24日間イギリスに滞在したそうである。

イギリスなどで多く発症した変異型クロイツフェルトヤコブ病は、
BSE感染の牛の異常プリオンが、
種の壁を越えて人間のプリオンを異常化させるもので、
潜伏期間は通常8年から10年、人によってそれ以上といわれる。

私も、1980年代に何度か英国に旅行したことがあるので、
献血は出来なくなってしまった。
25年も前の食事が原因で献血ができなくなるとは。。。
吉野屋の牛丼を食べて、そんなことを思い出した。

自然界の因果とは想像を超えるものがある。

 

●▲ <17年と13年、セミと素数の関係>

話はとぶが、お盆休みにNHKテレビを見ていたら
「今年アメリカ・シカゴでセミが大発生、17年ぶり」、という番組があった。

17年に1度、シカゴの住宅街が突如、70億匹のセミで埋まる。
テレビを見ると街は大音響(セミの鳴き声)に包まれ、会話も出来ないほど。

「世界で一番長生きの昆虫はなにか?」
答えは、今回番組になった「17年ゼミ」だそう。
そもそも昆虫は短命が多く、1年かそれ以下がほとんどである。

セミは何年か土の中で過ごすものだが、日本のセミは6〜7年。
その倍以上、17年間も幼虫で土中にいる「17年ゼミ」はいかにも長い。
アメリカには別に「13年ゼミ」もいるとのこと。

17年ゼミは、一体なぜ17年に一度なのか?
番組で紹介していた仮説は、「17と13が素数だから(!)」。
これなら重複発生が17X13=221年に一度しかない。
重複発生年には異なる種族が同時に発生し、交尾失敗が頻発する。
結果的に13年ゼミ、17年ゼミ以外は淘汰された。

自然の因果関係とはなんとも不思議だと思った。

 

●▲ <8年、柿の実のたとえ話>

「桃栗3年、柿8年」とはよく言ったものだ。

まさに8年ほど前だと思うが、ウチの子が庭の片隅に柿の種を埋めた。
すぐ芽は出て背丈より高くなったが、何年も実はできなかった。
それが今年初めて、いくつか実がなった。まだ緑色だが秋には朱色になるだろ
う。

「桃栗3年、柿8年」というのは、
実りまでは年月がかかるもの、何事にも時期がある、
とのたとえ話の要素が多いと思っていたが、本当にずばり8年とは!

自然界の年数に関する摂理は不思議である。

因みに、インターネットで見ると、
「柚は9年でなり下がり、枇杷は9年でなりかねる」、とか
「梅はすいすい(酸い酸い)13年」、「銀杏の気違い30年」
などというのもあるらしい。これらも真年数なのだろうか。

 

●▲ <20年、ワインのブドウ>

「ブドウを改植して20年、そろそろいいワインが出来る」
ボルドーのシャトー・ラグランジュ(サントリーさんのシャトー)で、
何年か前、鈴田さんからそう聞かせていただいたのを思い出す。

ボルドーでは、シャトーものを作るブドウは樹齢15年が最低ライン、
グランヴァンは樹齢20年をこえたものから作る、と言われるそう。

10歳台は勉強中、20・30歳台で働き盛り、
40・50歳台で分別ができて、60・70・80歳台と味わいが出る。
まるでヒトのようだが、ブドウの話である。

「神の雫」知識(一部で流行のワインのマンガ)で恐縮だが、
ラベルにVVと表示したワインがあるそう。
それはVieille Vignes (ヴィエイユ ヴィーニュ、古木のブドウ)の略で、
古木からは凝縮感と独特の特徴あるワインが出来る、とのこと。

食べた柿の種を蒔いて(実生で)育てたものは交配の結果だから、
食べた柿と同じ物がなるとは限らない。
どんな実になるかアタリハズレがあるだろうが、
8年ほどではじめて実がなるシステムはきちんと組み込まれている。

一方、接木でつくるワインのブドウは選抜クローンだから、
ほとんど同じ実がなるわけだが、
品種によらず20年ほどでようやくいいワインを作れるブドウになることは、
(歳をとって根が深くなるとかの事情もあるだろうが、)
DNAに埋め込まれているのではないか。

 

●▲ <5万年、DNA>

「ネアンデルタール人の骨に関する長年の論争はDNAによって解決した。
DNAは遺伝情報をしっかり保存して次世代に伝えるよう進化してきたもの。
化学的にとても安定で自発的には分解することはない(!)
乾燥状態で上手く保存されると、5万年ほど(!)もつ。
1997年に、3万年前のネアンデルタール人の骨からDNAが抽出され、解読された
(のは、その保存状態を考えると幸運だった)。」
      (『DNA』 J. ワトソンほか著、講談社刊、から要約。
      ワトソンは、50年ほど前にDNAの二重螺旋を発見した科学者。)

老荘や、ソクラテス・プラトンが哲学や科学を説いたのが2500年前、
古代エジプト、メソポタミアなど人類初期文明が起こったのが5000年前、
最後の氷河期 が終わったのが1万年前、である。

紙に書いても、石に刻んでも、デジタルデータも、1万年ももたないだろう。
何気なく書いてあったが、
「DNAが5万年も情報を保存できる」とは、全く驚きである。

自然の仕組みとは想像を超えるものだと思った。

 

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以上に書いたことに多少関係あるこので、続けて書かせていただく。

 

●▲ <(付)以前のメルマガの修正:ソメイヨシノ(桜)にはサクランボができ
る>

夏前に、自宅近くの夙川公園(兵庫県西宮市)を散歩していて、
サクランボのできているソメイヨシノを、合計3本見つけて、とても驚いた。
ソメイヨシノは交配種クローンで、自己繁殖できないはずでは??

JRに「さくら夙川駅」という新設駅ができて、夙川の桜はつとに有名である。
川沿い数キロに渡って数千本のソメイヨシノがあるが、
そのなかの(私が見つけたのは)僅か3本であるが、サクランボがなっていた。

これを機に再度、インターネットを調べなおしてみた。
やはりほとんどが、ソメイヨシノは不稔(繁殖できない)、と書いてあるが、
日本植物生理学会のウェブサイトに、不稔は誤解だとして、
概略以下のように書いてあった。

「あまり果実(サクランボ)が見られないから、不稔だと思っている人が多い。
しかしよく調べると果実をつけるし、中にある種子は発芽して成長する。

不稔の誤解が生じた理由は二つ。ひとつは、
種は交配の結果だから、種から育てても親と同じ形質が出来ない。
人間も、親子は似ているけれど、顔や体つきが違うのと同じこと。
ソメイヨシノは個体レベルで違いを認識するような栽培品種であるため、
種子で増殖した子どもはソメイヨシノとは呼べない。
そのためソメイヨシノは接木だけで増殖され、生殖能力がないと誤解される。

ふたつめの理由は、
サクラ類は一般に他家受粉のみ受粉し、自分と同じ遺伝子の花粉は受粉できな
い。
町中の公園などでは自分と異なる遺伝子の花粉がないから種子をつくらない。
しかし周囲に交配が可能なオオシマザクラやヤマザクラなどがある環境では、
ソメイヨシノも種子をつくっている。ソメイヨシノは不稔ではない。」

以上、日本植物生理学会のQAからの引用。
以前、このメルマガで、
「ソメイヨシノは交配で生まれたクローンで不稔性だから、自分では増殖できな
い。
もし人類が滅べば、しばらくのうちにソメイヨシノも地上から消えてなくなる」
と書いたが、ここに訂正させていただく。

 

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さて、当社商品のご紹介です。

 

●▲■ ご紹介アイテムその1:ROOTSディビジョン ●▲■

缶のテスト巻き締めのための「ハンドシーマー」
http://www.kitasangyo.com/Products/Data/machine/manual_handseamer.pdf

試験用、店頭でのデモ用、缶詰め体験用、など幅広くご利用いただける、
ハンドシーマー(缶巻き締機)です。
卓上におけるサイズ、100V電源、手軽な操作。

清酒・焼酎メーカー、ビールメーカー、海苔やお茶のメーカー、
食品や飲料の研究所などでご採用いただいています。

価格もリーズナブル。ルーツ機械研究所製です。

 

●▲■ ご紹介アイテムその2:ROOTSディビジョン ●▲■

「液体窒素滴下装置の応用事例」
http://www.kitasangyo.com/e-Academy/Gas/data/LN2_doser_ed02.pdf

当社の範疇では清酒缶詰での利用実績がおおかったのですが、
海外では、ビール、ワインへも多く利用されています。
また、PETボトルの薄肉(軽量)化のための利用も今後の分野です。

2ページ目に、「今後期待される適用分野」の資料を追加しました。

価格競争力が極めて高い、アメリカVBSのシステムをご紹介しています。
お引き合いください!

                          (text = 喜多常夫)

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http://www.kitasangyo.com/Archive/mlmg/BN_top.html

2002年5月の創刊以来のバックナンバーを収録しています。
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